フキ(蕗)はキク科に属する日本原産の多年生草本で、サハリン、朝鮮半島、中国にも分布していますが、栽培化されているのは日本だけです。
このフキは、雌雄異株で、黄色の花が咲く方が雄株、白色が雌株です。
品種には、水ブキ、愛知早生(あいちわせ)ブキ、秋田ブキなどがありますが、このうち水ブキは、近畿(京都と奈良)で栽培され、柔らかで苦味が少ないのが特徴です。
愛知早生ブキは、尾張フキともいわれ、現在、市場に出回っているほとんどがこの愛知早生ブキです。
秋田ブキは、秋田の名物になっている巨大なフキで、柄の長さが2m、葉の直径が1mになります。
栄養としては、カリウム、カルシウムが比較的多く含まれていますが、ビタミン類はわずかです。
調理としては、皮剥きして、アク抜き後、煮物、和え物(胡麻和え)にしていただきます。
ちなみに、アク抜きするには、ふつう、灰汁または重曹を入れた湯の中で煮て、苦味をとります。
加工品としては、水煮、佃煮(キャラブキなど)、粕漬、砂糖煮などに利用されています。
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