ゼンマイ

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食品の豆知識「生鮮食品・加工食品」編
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食品の豆知識「ゼンマイ」

 食品には、私達の身体に栄養を補給する働き、バランスを整える働き、また、旨味や彩り、香りなどを楽しませる働きがあります。すなわち、私達が生活するうえにおいて、またそれを楽しむうえで、必要不可欠な存在といえます。そこで、この食品の豆知識「ゼンマイ」のページでは、ゼンマイの特質、品質、調理、用途、加工品などの内、特に必要と思われる基本情報を列挙し、その情報によって、今の食生活が更に有意義なものになればと願っています。

ゼンマイ、ぜんまい、薇、ゼンマイ科

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ゼンマイ
 ゼンマイ(薇)はゼンマイ科に属し、山野の陰湿地に群落(ぐんらく)をつくって生育する多年生のシダ類で、古くは「救荒食品」の一つでした。

ワラビと同様、春、若葉の開かないうちに採り、重曹を溶かした液あるいは灰汁につけてアク抜きをし乾燥貯蔵します。

栄養(干し若芽)としては、タンパク質が(14.6%)と比較的多く、また、炭水化物(70.8%)、ビタミンA(59μg/100g中)、ビタミンB2(0.41mg/100g中)、カリウム(2200mg/100g中)、カルシウム(150mg/100g中)を含んでいます。

他に各種精油が含まれていますが、これらには、寄生虫(十二指腸虫)の駆除作用があるといわれています。

調理としては、アク抜き後、和え物、酢の物、おひたし、汁物、煮付け、塩漬などにしていただきます。

群落とは、同一環境に生育している種々の植物が全体として一つの共同体をなしていることをいいます。
多年生植物とは、二年以上にわたって生存する植物を指します。
「救荒食品」(備荒作物、救荒作物、救荒植物)とは、山野に自生する植物、また、一般の農作物が不作の時でも成育する作物、または、飢饉の際に食糧になるものをいいます。ただ、今は飽食時代ですので、あまり聞き慣れないことばになっています。
根茎(こんけい)とは、茎のことですが、根のように見えるものをいいます。

【主な栄養素】 ぜんまい 若芽、ゆで
エネルギー
(kcal)
タンパク質
(g)
脂 質
(g)
炭水化物
(g)
食物繊維
(g)
21 1.1 0.4 4.1 3.5
β-カロテン当量
(μg)
レチノール活性当量
(μg [μgRAE])
ビタミンD
(μg)
ビタミンE
(mg)
ビタミンK
(μg)
430 36 0 0.5 34
ビタミンB1
(mg)
ビタミンB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
ビタミンB6
(mg)
ビタミンB12
(μg)
0.01 0.05 0.7 0 0
葉 酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
ビタミンC
(mg)
59 0.12 2
ナトリウム
(mg)
カリウム
(mg)
カルシウム
(mg)
マグネシウム
(mg)
リ ン
(mg)
2 38 19 9 20

(mg)
亜 鉛
(mg)

(mg)
マンガン
(mg)
0.3 0.4 0.1 0.22
※ 上記は、七訂日本食品標準成分表より (可食部100cあたり)
※ 「Tr」は、微量を表す。





コゴミ(クサソテツの若芽)
コウヤワラビ科(分類によってはメシダ科)の多年生シダの一種で、ゼンマイ(新芽)の外観がこのコゴミに似ている。

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