温州蜜柑(ウンシュウミカン)はミカン科に属し、300年ほど前に九州で発見された日本独特の品種で、マンダリンオレンジ、サツマオレンジ、オワリオレンジなどともいいます。
樹高2〜10mになる常緑樹で、白色、橙黄色の花が咲きます。
果実は、中にある果物の皮が袋状になり果芯の周囲に配列し、橙色で扁円形をしています。
果皮は柔らかくうすいので容易にむけます。
関東南部から九州地方に至る各地で栽培されていますが、主に、和歌山、静岡、愛媛、熊本、長崎、佐賀県などで多くみられます。
多数の品種がありますが、大別すると「ふつう温州」と「早生温州」になります。
収穫期は、10月下旬から11月下旬になりますが、早生温州は、外皮が緑色のころから食用にしますので、9月中旬から市場に出回ります。
注目される成分としては、炭水化物を(12%)、有機酸(主にクエン酸)を(1%)、ビタミンAを(84μg/100g中)、ビタミンCを(32mg%)含んでいます。
調理としては、ふつう、そのまま皮を剥いでただきますが、ジュース、ネクター、ゼリー、ママレード、菓子類、ミカン酒、シロップ漬缶詰などの加工品にも利用されます。
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