天草

食品の豆知識「天草」のページ

食品の豆知識「天草」

　食品には、私達の身体に栄養を補給する働き、バランスを整える働き、また、旨味や彩り、香りなどを楽しませる働きがあります。すなわち、私達が生活するうえにおいて、またそれを楽しむうえで、必要不可欠な存在といえます。そこで、この食品の豆知識「天草」のページでは、天草の特質、品質、調理、用途、加工品などの内、特に必要と思われる基本情報を列挙し、その情報によって、今の食生活が更に有意義なものになればと願っています。

テングサ、てんぐさ、天草、テングサ科

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天　草

　天草（テングサ）類は紅藻類テングサ科に属し、ほぼ日本全土から南海に広く分布しています。

特に、黒潮の影響がある海岸付近で水深が５～１０ｍのところで多くみられます。

また、この類には、天草（真草（マクサ））、南部草（ナンブグサ）、平草（ヒラクサ）、オオブサなどがみられますが、いずれも寒天の原料に利用されます。

このうち、天草（真草（マクサ））は、樹枝状で、長さが１０～３０ｃｍ、紅赤色をし、地方では、メグサ、トコロテングサ、ブトクサ、石花菜、キヌグサなどともよばれています。

ちなみに、寒天は、天草類を乾燥後、煮出して冷却凝固させ、凍結解凍、脱水したものですが、形状により、「粉寒天」、「糸寒天」、「角寒天」に分けられ、鍋物、ダイエットフード、また、製菓の原料などに利用されます。

なお、真草（マクサ）は、寒天よりやや磯臭さのある「ところてん（心太）」にも用いられます。

栄養価値は、寒天もところてんもあまりありません。

※	ところてんは、テングサやオゴノリなどをゆでて溶かし、その寒天質を冷まして固めたものです。

【主な栄養素】　天草　［角寒天］

エネルギー（ｋｃａｌ）	タンパク質（ｇ）	脂　質（ｇ）	炭水化物（ｇ）	食物繊維（ｇ）
154	2.4	0.2	74.1	74.1
β-カロテン当量（μｇ）	レチノール活性当量（μｇ　[μｇRAE]）	ビタミンD （μｇ）	ビタミンE （ｍｇ）	ビタミンK （μｇ）
0	0	0	0	0
ビタミンB1 （ｍｇ）	ビタミンB2 （ｍｇ）	ナイアシン（ｍｇ）	ビタミンB6 （ｍｇ）	ビタミンB12 （μg）
0.01	0	0.1	Tr	0
葉　酸（μｇ）	パントテン酸（ｍｇ）	ビタミンC （ｍｇ）
0	0.46	0
ナトリウム（ｍｇ）	カリウム（ｍｇ）	カルシウム（ｍｇ）	マグネシウム（ｍｇ）	リ　ン（ｍｇ）
130	52	660	100	34
鉄（ｍｇ）	亜　鉛（ｍｇ）	銅（ｍｇ）	マンガン（ｍｇ）
4.5	1.5	0.02	3.19

※ 上記は、七訂日本食品標準成分表より　（可食部１００㌘あたり）
※ 「Tr」は、微量を表す。

【主な栄養素】　天草　［ところてん］

エネルギー（ｋｃａｌ）	タンパク質（ｇ）	脂　質（ｇ）	炭水化物（ｇ）	食物繊維（ｇ）
2	0.2	0	0.6	0.6
β-カロテン当量（μｇ）	レチノール活性当量（μｇ　[μｇRAE]）	ビタミンD （μｇ）	ビタミンE （ｍｇ）	ビタミンK （μｇ）
0	0	0	0	0
ビタミンB1 （ｍｇ）	ビタミンB2 （ｍｇ）	ナイアシン（ｍｇ）	ビタミンB6 （ｍｇ）	ビタミンB12 （μg）
0	0	0	0	0
葉　酸（μｇ）	パントテン酸（ｍｇ）	ビタミンC （ｍｇ）
0	0	Tr
ナトリウム（ｍｇ）	カリウム（ｍｇ）	カルシウム（ｍｇ）	マグネシウム（ｍｇ）	リ　ン（ｍｇ）
3	2	4	4	1
鉄（ｍｇ）	亜　鉛（ｍｇ）	銅（ｍｇ）	マンガン（ｍｇ）
0.1	Tr	0.01	0.01

※ 上記は、七訂日本食品標準成分表より　（可食部１００㌘あたり）
※ 「Tr」は、微量を表す。

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