りんご(林檎)バラ科に属し、中央アジアが原産で、やや寒冷で湿地の少ない地方に適しています。
また、樹高が10mにもなる落葉高木(喬木)で、栽培果樹としてはかなり古くから始められています。
日本では、明治5年に苗がアメリカから輸入され、明治8年に北海道、青森、秋田、長野の諸県の民間の栽培家により試植がはじまり、これが「りんご栽培の基礎」を築く動機になったといわれています。
現在の生産地は、青森県がもっとも多く、次いで長野県です。
主成分は、ショ糖、果糖、ブドウ糖で、全糖量は(約12%)です。
なお、果糖はブドウ糖の2倍以上含まれています。
また、果肉の褐変と味に関係するタンニン類を(0.02〜0.15%)、ジャム、ゼリの原料に必要なペクチンを(0.5〜1.2%)、さらに高血圧を防ぐ効力をもっているカリウムが多く含まれています。但し、ビタミン類は少なめです。
調理としては、ふつう、そのままあるいはジュースにしていただきますが、カレーの煮込みに用いることもあります。
また、ジュース類、ジャム、ママレード、乾燥りんご、りんご酒、りんご酢、缶詰などの加工品にも利用されます。
なお、りんごの切り口が褐変するのは、ポリフェノール類が酸化酵素により酸化されるためで、1%の食塩水に浸せば、この褐変は防げます。
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