ニンジン(人参、胡羅蔔)はセリ科に属する2年生草本で、中央アジアが原産です。
日本には、300年前に渡来し、寒地性のものは北海道で、暖地性のものは長崎で改良が進められ、現在では、主に北海道、千葉県、徳島県、青森県、長崎県、茨城県などで栽培が行われています。
この人参には、ナニンジン、ハタニンジンなどという別名があります。
なお、人参の根身は、皮層部と心部に分かれ、皮層部はきめが細かい肉質で、風味があり、心部はやや粗肉です。
一般に、、長い根のものは60〜80cmで、500〜800g、中ぐらいの根のものは30〜50cmで、150〜400g、短い根のものは10〜20cmで、70〜90gが標準です。
種類を大別すると、短根種が多く、比較的栽培が容易な西洋系と栽培が難しい東洋系に分けられます。
品質としては、根部は、肌が平滑で、形が整い、肉付きが良く、重量感のあるもの、また、首が細く、肩が張り、尻こけのないもの、心部があまり発達せず皮層部が厚いものが良いとされています。
栄養としては、ショ糖、ブドウ糖が多く含まれ、ビタミンA(カロチン)も(758μg/100g中)と豊富です。
また、あまり食用にはしませんが、葉には、ビタミンAを(141μg/100g中)、葉酸を(73μg/100g中)、カルシウムを(92mg/100g中)含んでいます。
調理としては、酢の物(紅白なます)、煮物(肉じゃが、カレー、シチュー)、炒め物、スープ、サラダなどに利用します。
ところで、大根おろしと同様、人参もおろしにすることがありますが、ビタミンCを分解する「アスコルビン酸オキシダーゼ」を含むので、大根おろしとこの人参のおろしは、一緒にしない方が良さそうです。
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