クジラ肉

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食品の豆知識「クジラ肉」

 食品には、私達の身体に栄養を補給する働き、バランスを整える働き、また、旨味や彩り、香りなどを楽しませる働きがあります。すなわち、私達が生活するうえにおいて、またそれを楽しむうえで、必要不可欠な存在といえます。そこで、この食品の豆知識「クジラ肉」のページでは、クジラ肉の特質、品質、調理、用途、加工品などの内、特に必要と思われる基本情報を列挙し、その情報によって、今の食生活が更に有意義なものになればと願っています。

クジラニク、くじらにく、鯨肉

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クジラ肉
 クジラ肉は「ひげくじら肉」と「はくじら肉」に大別され、主に「ひげくじら肉」を食用にします。

マッコウクジラ、ツチクジラ、イルカなどが「はくじら肉」で、ナガスクジラ、ミンククジラ、イワシクジラが「ひげくじら肉」に該当します。

一般に諸外国では、鯨油を採取するのが目的で、あまり食用としては利用しませんが、日本では採油以外に食用としても利用します。

調理としては、内部がまだ解凍しないものを刺身やすき焼き、カツなどにします。

加工品としては、魚肉ソーセージ、魚肉ハム、混合プレスハム、また、鯨ベーコン、大和煮缶詰などに利用されます。

ちなみに、鯨油は、クジラの脂肪層、骨などから採取した油のことですが、用途としては、一般魚油と同じように水素を添加して硬化油をつくりマーガリンにします。

ただ、「有歯鯨油」は、食用にするのが不適当なため、高級アルコールを分離し、中性洗剤の原料に利用します。

日本はIWC脱退により、南氷洋の調査捕鯨が2019年春で最後になり、現在は調査捕鯨から商業捕鯨に変わりました。
これに伴い、捕鯨区域が排他的経済水域(EEZ)、つまり日本の領海200カイリ内での捕鯨となりました。
(小笠原諸島、八重山諸島、沖の鳥島など。)
捕獲対象は、十分な資源量が確認されているミンククジラ、イワシクジラ、ニタリクジラです。
IWC管轄外の小型鯨類であるツチクジラ、コビレゴンドウ、オキゴンドウは、日本政府の管理下で捕獲しています。

【主な栄養素】 くじら肉 [ミンクくじら] 赤肉、生
エネルギー
(kcal)
タンパク質
(g)
脂 質
(g)
炭水化物
(g)
食物繊維
(g)
106 24.1 0.4 0.2 0
β-カロテン当量
(μg)
レチノール活性当量
(μg [μgRAE])
ビタミンD
(μg)
ビタミンE
(mg)
ビタミンK
(μg)
0 7 0.1 0.6 Tr
ビタミンB1
(mg)
ビタミンB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
ビタミンB6
(mg)
ビタミンB12
(μg)
0.06 0.23 11.9 0.46 2
葉 酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
ビタミンC
(mg)
4 0.31 1
ナトリウム
(mg)
カリウム
(mg)
カルシウム
(mg)
マグネシウム
(mg)
リ ン
(mg)
62 260 3 29 210

(mg)
亜 鉛
(mg)

(mg)
マンガン
(mg)
2.5 1.1 0.06 0.01
※ 上記は、七訂日本食品標準成分表より (可食部100cあたり)
※ 「Tr」は、微量を表す。




鯨の尾の身 鯨の皮 鯨のベーコン

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