米はイネ科に属し、東南アジア一帯が原産地といわれています。
米をとるイネの生育が、高温多湿に適しているため、現在でも、アジア各地で盛んに栽培されています。
日本においては、紀元前1世紀ごろ、北九州で栽培がはじめられたとされています。
イネには、水田で栽培する「水稲(すいとう)」と畑地でつくる「陸稲(おかぼ)」がありますが、日本では大部分が水稲で、陸稲はほんのわずかです。
また、「ウルチ(粳)」と「モチ(糯)」の2種類がありますが、栽培の多くは「ウルチ」です。
主な産地としては、新潟、北海道、秋田など、北陸や東北地方、北海道です。
また、米は、世界的にみて、品種がきわめて多く、大別すると、短粒の「日本型(Japonica)」と長粒の「インド型(Indica)」になります。
日本、台湾、韓国、イタリア、カリフォルニアなどが「日本型」、タイ、ベトナム、南米北部などが「インド型」です。
さらに、日本の米の中にも多くの品種があり、気候、風土、嗜好に適した品種を選んで各地で栽培されています。
栄養としては、デンプンを主体に、タンパク質、脂質、ビタミン類などを含んでいますが、ヌカにタンパク質やビタミン類が多いため、玄米を精白した精白米ではデンプン以外が減少します。
特に、ビタミン類は約1/3になります。
普通、玄米(100)に対して、精白米(92)、米ヌカ(8)の割合で得られます。
用途としては、多くは、精白して炊飯されますが、ほかに、穀粉、製菓、酒造、味噌などの原料としても利用されます。
また、米ヌカは、飼料、米油原料などに利用されます。
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