イチゴ(草苺、苺)はバラ科に属する宿根性草本で、南米が原産地です。
日本には、江戸末期にオランダ人によって伝えられ、明治初期に欧米からの新種の導入で、本格的に改良や栽培が行われるようになりました。
今では、栽培技術の向上で、促成や抑制栽培により、年間を通じ、優秀な品種が商品化されています。
ところで、北海道で主に栽培されているラズベリー、ブラックベリーなどの「キイチゴ」がありますが、ふつう、「イチゴ」として広く用いられているものは「草イチゴ(strawberry)」で、これは「オランダイチゴ」とよばれています。
この果実は、赤色で、表面に、黒い小粒の種子が散在しています。
収穫が終わる頃、株元から数本の匍匐枝が伸び、それに子株が着生し、繁殖します。
品種を大別すると、暖地向きのものと寒冷地向きのものとに分けられます。
また、大きさと利用面から大別すると、生食用の果重型品種と加工用の果数型品種に分けられます。
重さは、大果種で15〜20g、中果種で10〜15g、果数型の小果種で5〜10gぐらいです。
主な産地は、栃木県、福岡県、熊本県、静岡県、長野県、愛知県、茨城県などです。
品質としては、果形が正しく、色沢があり、果皮に張りがあるものが良好で、種子が表面から浮き出し密生しているもの、果頂が尖って緑色を残しているものは良くありません。
栄養としては、炭水化物を(8.5%)、ビタミンCを(62mg/100g中)、葉酸を(90mg/100g中)含んでいます。
調理としては、生食のほかに、ジャム、ジュース、菓子の材料などに利用されます。
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