牛肉は、明治維新の文明開化の波が押し寄せて来たころ、最初に親しんだ食肉です。
そして、昭和のはじめまで、食肉需要の半分以上を牛肉が占めていましたが、近年、国内の肉用牛の生産の不振やBSE問題また嗜好の変化などのため、輸入も含め食肉需要量はかなり減少しています。
ちなみに、牛肉生産量の多い国は、米国、ブラジル、EU、中国、インド、アルゼンチン、オーストラリア、メキシコなどが挙げられます。
また、消費量の多い国は、米国、中国、ブラジル、EU、インド、アルゼンチン、メキシコ、ロシア、パキスタン、日本、南アフリカなどが挙げられます。
牛の品種には豚と違って、肉用、乳用、役用および兼用種などの区分があります。
日本で広く飼われている役肉用種は改良和牛で、この品種には、黒毛和種(くろげわしゅ)、褐毛和種(あかげわしゅ)、日本短角種、無角和種(むかくわしゅ)などあります。
牛肉は一般に赤褐色をしていて、組織が硬く、弾力があり、栄養が良好なものは組織間に白色の脂肪を多く含んでいます。いわゆる霜降り肉です。
最上とされるものは、4〜6歳の牛で、品種は改良和牛(黒毛和牛)が良いとされています。
栄養としては、良質な動物たんぱく質と、鉄および脂肪の供給源となる優れた食品といえます。
調理としては、牛肉は羊肉とともに脂肪の融点が高く、焼く、煮るなどの調理法をとります。
熱いうちに食べるいわゆる温食に適した食肉です。
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