大豆(だいず)はマメ科に属し、中国東北部からシベリアが原産とされ、 東洋では5000年前から栽培されていたと考えられています。
日本へは2000年ほど前に渡来し、現在は、主に、北海道、宮城県、佐賀県などで栽培されています。
ただ、近年、安価な大豆が大量に輸入されているため、その生産量は激減しています。
大豆は品種が非常に多く、これを栽培時期から「夏ダイズ、中間型ダイズ、秋ダイズ」、実の色から「白ダイズ、黄ダイズ、青ダイズ、褐色ダイズ、斑入りダイズ」、実の形から「球形ダイズ、扁平形ダイズ、楕円形ダイズ」、実の大きさから「大粒ダイズ、中粒ダイズ、小粒ダイズ」にそれぞれ分けることができます。
一般に、アメリカ産の大豆は、小粒で脂肪が多いため、油脂原料に適していますが、国内産あるいは中国産の大豆は、タンパク質を多く含むため、豆腐、調味料などに利用されます。
栄養としては、タンパク質を(35,3%)、脂質を(19%)、炭水化物を(28.2%)含んでいます。
特に、タンパク質は、動物性タンパク質に似て良質です。
また、ビタミンB1、B2も多く含んでいます。
ちなみに、糖質にはデンプンを含んでいません。
調理(用途)としては、煮豆、炒り豆にしていただきます。
一般に、ダイズを煮る場合は、5〜6時間十分に吸水させてから、中火でゆっくり煮て、柔らかくなったところで、味付けをするようにします。
また、未熟大豆の枝付きのものを「枝豆」といいますが、これを塩茹でして酒の肴に、アントシアン系の黒い色素の黒豆を煮豆などにしていただきます。
加工品としては、納豆、味噌、醤油などの醗酵食品、また、豆腐、豆乳、おから、きな粉、製菓、食用油などに利用されます。
さらに、蒸した種子を発酵し乾燥させた「香鼓(こうし)」とよばれるものには、発汗作用、健胃作用があるとして生薬としての利用があります。
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