アワビ

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食品の豆知識「アワビ」

 食品には、私達の身体に栄養を補給する働き、バランスを整える働き、また、旨味や彩り、香りなどを楽しませる働きがあります。すなわち、私達が生活するうえにおいて、またそれを楽しむうえで、必要不可欠な存在といえます。そこで、この食品の豆知識「アワビ」のページでは、アワビの特質、品質、調理、用途、加工品などの内、特に必要と思われる基本情報を列挙し、その情報によって、今の食生活が更に有意義なものになればと願っています。

アワビ、あわび、鮑、ミミガイ科

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アワビ
 アワビ類は古腹足目、ミミガイ科の巻貝で、マダカアワビ、メカイアワビ(メガイアワビ)、クロアワビ、エゾアワビなどが挙げられます。

殻の表面には呼水孔(吸水孔)とよばれる穴があり、また、殻の内側は真珠のような光沢があります。

また、大きさは、長径が5〜20cm程度、短径が3〜15cm程度になります。

北海道および本州の日本海側と青森以南の太平洋側の水深20m程度の潮通しの良い岩礁域に生息し、アラメ、ワカメなどの海藻をエサにしています。

そのためアワビの分布は、これらの海藻の分布とほぼ一致しています。

産卵期は11月ごろで、旬は夏です。

品質としては、指ではじくと身がすぐ縮み、身が盛り上がっているものが良く、身が殻の外にはみ出し、粘り気のあるものは良くありません。

ちなみに、市場では、アワビを、身が硬くしまって青黒いものを「オカイ」、身の比較的柔らかく帯紅色のものを「メカイ」、肉厚の上等品を「マダカ」とよんで区別しています。

栄養としては、タンパク質が比較的多く含まれています。

調理としては、身の部分「ホシ」と身の回りの部分「ミミ」を刺身、すしネタ、鉄板焼き(塩、醤油、バター風味)、酒蒸し、煮物など、また、特有の苦味と旨みがある外套膜「ヒモ」と内臓「ワタ」を、煮付け、酢の物などにしていただきます。

加工品としては、「干しアワビ(明鮑、灰鮑)」、水煮、味付缶詰、塩辛などに利用されます。

なお、「熨斗アワビ」とよばれるものは、干しアワビを薄くのばしたものです。


【主な栄養素】 あわび 生
エネルギー
(kcal)
タンパク質
(g)
脂 質
(g)
炭水化物
(g)
食物繊維
(g)
73 12.7 0.3 4 0
β-カロテン当量
(μg)
レチノール活性当量
(μg [μgRAE])
ビタミンD
(μg)
ビタミンE
(mg)
ビタミンK
(μg)
17 1 0 0.5 23
ビタミンB1
(mg)
ビタミンB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
ビタミンB6
(mg)
ビタミンB12
(μg)
0.1 0.09 1 0.02 0.4
葉 酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
ビタミンC
(mg)
22 1.9 1
ナトリウム
(mg)
カリウム
(mg)
カルシウム
(mg)
マグネシウム
(mg)
リ ン
(mg)
330 200 20 54 100

(mg)
亜 鉛
(mg)

(mg)
マンガン
(mg)
1.5 0.7 0.36 0.02
※ 上記は、七訂日本食品標準成分表より (可食部100cあたり)
※ 「Tr」は、微量を表す。


【主な栄養素】 あわび 干し
エネルギー
(kcal)
タンパク質
(g)
脂 質
(g)
炭水化物
(g)
食物繊維
(g)
273 38 1.6 23.8 0
β-カロテン当量
(μg)
レチノール活性当量
(μg [μgRAE])
ビタミンD
(μg)
ビタミンE
(mg)
ビタミンK
(μg)
47 4 0 1.2 3
ビタミンB1
(mg)
ビタミンB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
ビタミンB6
(mg)
ビタミンB12
(μg)
0.36 0.11 3.3 0.05 2.4
葉 酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
ビタミンC
(mg)
87 0.71 Tr
ナトリウム
(mg)
カリウム
(mg)
カルシウム
(mg)
マグネシウム
(mg)
リ ン
(mg)
2,900 490 39 110 300

(mg)
亜 鉛
(mg)

(mg)
マンガン
(mg)
2 1.6 0.74 0.05
※ 上記は、七訂日本食品標準成分表より (可食部100cあたり)
※ 「Tr」は、微量を表す。




干しアワビ 塩アワビ アワビのトシロ
(鮑の肝)

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